永遠平和のために (岩波文庫)

永遠平和のために (岩波文庫)

カント晩年の論文。現在締結されているどんな「友好条約」だって、「今のところは仲良くしましょ」というものにすぎない。戦争を見据えた平和は平和などではなく、「永久平和」こそが求められる。そのためには、各国を「手段」として「目的」として捉えることが必要とカントは説く。しかし、現代社会において「交易」「外交」各面で、相手国を「手段」以外として見ることは可能なのであろうか。