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一方、現代はどうであろうか。確かに現代でも危険な旅は存在する。しかし、我々の多くが「旅」もしくは「旅行」と呼ぶものは、そのような危険性を伴わないし、期間も短い。それどころか、友人や家族との旅行においては汝を失うことすらありえない。我と汝をつなぐ「場所」が変わることによって、そこに新たな我と汝の関係が生まれるともいえるだろう。また、所謂一人旅に関しては、その動機はたいてい汝を失ったというものであり、旅をするということ自体に汝の消失、及び自己の存在のゆらぎは生まれない。
その点に留意すると、古代日本人の旅の異様さが浮かび上がってくる。
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リアリズムの宿……いい感じにふぬけた映画。寂れた温泉街の風景がいい。忘れられた田舎っていう感じ。ストーリー自体はリアリズムというかシュールリアリズム。つげ義春は旅行記しか読んでいないけど、その旅行記と同じような(そりゃそうだろうけど)世界観があって、本当にちょっとへんなきもちになる。
ALWAYS……「2」ではなく「続」というのには意味があるのねって感じだった。最初のシーンで見事に前作からの期待を裏切られた。しかし、そこからまた新たに紡ぎだされていくストーリーに酔わないではいられない。前作と同じ夕日をメインにしたラストはやはり心に響く。あの頃空が広かったんじゃなくて、今は空を見なくなってしまっただけなんだと平成生まれの私は信じる。
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国高祭総評
いまさら感漂いまくりだけど。
あくまでも1個人の感想。
今年はそれぞれのクラスが武器を持っていた気がする。それは外装や内装といった大きな部分だけでなく、原作のアレンジの仕方、暗転の仕方など細かいところで、このクラスすごいなって思わせるところがあった。
具体的に各クラス毎の感想を述べると(公開リハで観たクラスは、公開リハの感想です)
3100(リハ) 床の使い方が斬新。あれは、床ありきのギャグだったのか、ギャグありきの床だったのかわからないけど、まさか床があんな使われ方をするとは思わなかった。このクラスは原作にうまく自分たちの色をつけていったなという印象を受けた(原作知らないけど)。ドラゴンボールやハリーポッターなど、ちょっとコアな「ギャグ」の精度の高さに驚いた。また登場人物が本当に憎めないやつらばかりだったのも、この作品を好きになってしまった理由のひとつ。そしてそれが、ただ脚本上「いい奴」なのではなく、演じている人たちから「いい人オーラ」が出ているのが観客側を安心して劇にのめりこめさせられていたと思う。
3200 少しむずかしめの話。それを伝え切れていたかというと疑問だが、本人たちが自信を持っているというのが劇を通して伝わってくるのがよかった。賛否両論な劇だと思ったが、粗を探せばでてこないはずがないので、長所をしっかりと伸ばせているかを観るべきだと思う。その点、このクラスは劇のテーマどおり「楽しんでいる」という姿がカッコよかったので感動した。キャスト単位で言うと、上杉謙信が特によかった。ステレオタイプの謙信像ではなく、この劇独自の上杉謙信が確固たるものになっていて、もしかしたら本当はこういう人だったのかなって思ってしまうほどだった。
3300 このクラスは逆に言えばもう少し自信を持って演じればよかったかなと思った。外装、内装がなかなか凝っているだけに、それを演技で更にひきたてられればよかったかなというのが心残り。でも、よい意味でのキャラメルらしさは出ていたので、キャラメルファンにはたまらない作品だったんじゃないんですか(他人事)。
3400 劇中の中でショーが行われるのであり、客席に向かってショーが行われるというなんともエンターテイメント性溢れる作品だった。ホストがそれぞれいいキャラ立ちをしていたのが好印象。結構「クサイ」セリフが多い中で奮闘していたと思う。特に銀行員の子。ちょっと恥ずかしそうに見えたけど、そこがまた愛嬌でよかった。いわゆる「泣ける」作品じゃないけど、ただ泣ける劇よりも心温まるこういう劇のほうが個人的には好き。あと2組とオチが同じだけど、それぞれ違う意味でスカッとさせられる2文字で(こっちは4文字か?)、ありふれた言葉を感動に変えるプロセスがすごいなあと感心した。
3500(リハ) 2日目のチケットの売れ具合に驚いた。仮に減点方式で8クラスを評価したらダントツ1位であっただろうほどの完成具合を誇っていた(ただ外装は残念ながら完成しなかったらしいが、完成版を観たかったなぁ)。まぁ今度(もう?)映画化される作品で、原作の脚本のよさがあったのはいうまでもない。しかし、どんないい脚本でも演技がグダグダなら感動も醒めてしまうわけで、その点、このクラスは脚本を更に高みへと持っていく演技力があった。しかも自分が観た時期から本番にかけて更に進化を遂げただろうから、本番は本当にすばらしかったのだろうな、と思う。だから本当に観たかった。劇場(教室)を出た後に更に物語が膨らみ、何度でも観たくなるような劇だった。
3600 キング・オブ・コメディ。今年、シチュエーション・コメディは3クラスあったが、コメディとしての体裁が最も整っているクラスだった。個々の演技力が突出しているわけではなかったけど、キャスト全員の和としての力が半端なかった。そして内装。このクラスの内装のすごかったところは、手を抜いてるんだか抜いてないんだかよくわからないけど、カッコいいところ。今年は舞台が広めのクラスが多く、内装のレベルが格段と上がった気がしたが、このクラスは他のクラスと一線を画していた。わりとちゃっちい(失礼)舞台のわりに、宝塚を彷彿とさせる(過言か)階段があったりでおもしろかった。また、作品中のキャラの成長をあえてちゃかしたりしているのが、それはそれでありだなって思った。原作はあらすじしか知らないからなんともいえないけど、原作を上手に尊重させることによって自分たちの色を出せているのが印象的だった。
3700 (リハ)アカデミー賞を獲ったらしいが、あまり覚えていない。申し訳ないです。まぁキャストのレベルは高かった。そして、泣く人は泣きそうだなって思った。けど自分が観た時点ではキャラが立ってなかったりしていたので、そこから持ち直したのかと思うとクラスの底力を感じる。まあだからリハの時点での感想は役に立たないわけですね。われながら無責任だな。けれど、とにかく団扇の凝り方がすばらしかった。ただあえて苦言を呈すと、去年も感じたのだが、クラス毎のポスターの画質の格差が激しい気がする。ツテとかいろいろあると思うのだが、みんな同じ条件でやらせてあげないとかわいそうじゃないだろうか。まぁそれを抜きにしても、このクラスのポスターはよかった。と、読みようによってはかなり辛口になってしまったが、戦争劇をきっちりと演じられていたのはすごい。特に特攻シーンの描写力には脱帽。
3800(リハ) 本当にオリジナル? と唸ってしまった作品。国高祭の醍醐味は、誰かが潜在能力をいかんなく発揮して、そしてそれを全体で手助けし、さらによいものにすること(自論)。その点でこのクラスは本当にすごかった。まずあの脚本は本当に手馴れてるんじゃないのってくらいしっかりとした脚本であり、それでもやっぱりプロに比べればスキができてしまうところを、キャストの演技力で埋めていた。そして自作だけあってクラスの人の脚本に対する思い入れはすごいものだなと感じた。とにかくこの作品を描いた子の才能は本当にすごいものがあると思う。そして、そういう才能を開花させられる場としての国高祭のすばらしさを改めて痛感させられた。
今年は本当にこのクラスのここがすごい!!っていうのが見える学年だった。本番観た1,4は賞をとれなかったといって劣っていたわけではないし、3,6が相対的に優れていたわけでもない。どのクラスも「すごい」とか「かっこいい」とか簡単な形容の仕方で片付けてしまうには惜しい劇ばかりで、賞の行方よりも純粋にいい劇を観たいという私のような外部者にはありがたいプレゼントだった。匿名に守られて批判をするのはあまりよくないと思うが、しいて言うならもっと主張が激しい劇が1つ2つあってもよいかなって思った。わりとどこのクラスも優等生な感じの劇で、もちろん脚本自体がそうなのもあるが、もっとよい意味で「不良な」劇があると爽快だったなって思う。
というわけで、気づいたら後夜祭も終わっていて、いまさら感想を書いてもどうかと思ったのだが、一応書いてみた。unknownさんは今年書いてくれないのだろうか。